会社の帰り、とことこと南方面へ歩いていたら
34th StとLexington Ave.の交差点に聳え建つ、
赤い煉瓦の建物に出くわした。
そう、ここがベストセラー本「ダ・ヴィンチ・コード」に、
秘密主義の残酷で過激な宗教団体として登場する、
宗教団体「オプス・ディ(Opus Dei)」のUS本拠地だ。
恐る恐る(しかし興味津々に)近づいて見ると、
建物入り口には、
「ダ・ヴィンチ・コードのファン達へ、ようこそ本物のOpus Deiへ」
と書かれた、親しみ溢れるパンフレットが!
イメージ払拭にやっきのようである。
こうしたイメージ戦略の背後には、必ずといっていいほど、PR企業が存在する。
米国のPR企業とは、日本の広告代理店というより、企業・団体、政治家や芸能人など、
自分の良いイメージを作る為に雇うコミュニケーションの専門家集団だ。
表に出てこない黒子役は、陰でマスコミと世間を操っている。
Opus Deiの背後にいる有力PR企業が、
トム・ハンクス主演映画版「ダ・ヴィンチ・コード」の全世界一斉公開(5月20日)に向け、
様々な強行PRキャンペーンを展開した結果、
Opus Deiホームページのアクセス数は、米国だけでも100万以上に飛躍的に増加した。
映画がヒットするかは別にして、このPR企業にとっては、
既に、キャンペーンは大成功といったところであろう。
さあ、今夜、早速、映画版を観に行こう。
りえ@トロント市内のホテル