莉恵 ~in New York I feel I dance~



<   2006年 10月 ( 9 )   > この月の画像一覧


舞踏 in New York ~山海塾~


舞踏カンパニー山海塾のKagemi
f0101868_2434428.jpg


白い粉に覆われた男性たちは

重力を感じながら ゆっくりと歩いている
f0101868_2504913.jpg

遠い観客席に座る自分にも重力を感じる



彼らの綿密に計算しつくされた動きと

指先まで神経の行き渡った身体は

なにものにもコントロールされていない


動いているのに 静止している

生死の間を 動いている


じかんも くうかんも 無限に感じられる

不動の姿勢


彼らが地面と触れるたびに、白い粉が黒いステージの上を

舞う


彼らの残した余韻は ゆっくりと地面にもどり

真っ白な影は 次第に消えていく
f0101868_24407.jpg


日頃、

ドラマティックな踊りやリズミカルな音楽

意見・主張・アイデア等を過剰なまでの表現する社会にいるわたしが

ブルックリン地区のステージ上で

日本人の静と動と美を感じた日
[PR]
by rieyano | 2006-10-30 03:29

アルゼンチンのマテ茶で思い出す


f0101868_16385254.jpg

街を歩いていると

惹きつかれる大きく重厚な木のドア

ぎしぎし

入ってみるとまたドア そのなかにもこれまたドア
f0101868_16482689.jpg

辿り着いたところは古本屋

オーナーのJoseLuisが日本文学への愛を語ってくれる
f0101868_1647526.jpg

彼のあたたかく知的な笑顔は

きつすぎる太陽の光を和らげてくれる
f0101868_1647014.jpg


その光は、わたしの歩くあとをつけ

辿り着いたエビータの眠る墓をも照らす

墓家のガラスに反射するのも

また墓家
f0101868_16362910.jpg


その光は、タンゴの発祥地であるボカ地区をも照らし

f0101868_16403897.jpg


カラフルな建物の個性を光り比べている

f0101868_16414734.jpg

美術館内で照明を浴びる画家キンケラ・マルティンの絵は

ボカ地区と同じ色合いを放っている
f0101868_1781595.jpg

f0101868_16422342.jpg

ここ、ボカ地区のレストランで外国人の観光客向けに

踊るタンゴダンサーのReneはあつく語る
f0101868_16433970.jpg


f0101868_16411635.jpg


「タンゴはこの国で一度死んだ。

外国での熱烈なタンゴファンの動きが、

国で禁ぜられていたタンゴを

もう一度ブエノスアイレスに呼び戻したんだ」 と。

「アルゼンチン人の1%以下の人しかタンゴを踊らない。

タンゴはこの国に存在する様々な踊りや文化の一つであるに過ぎない」 と。

タンゴに夢中な彼は

冷静に事実をかたる。
f0101868_16431466.jpg

そして、アルゼンチンのマテ茶をつくってくれる。

それは、まるで、日本のお茶の儀式と同じ。

沸騰直前までくつくつとお湯を沸かし、

たくさんの葉を入れたマテ茶器の中に

ゆっくり、 ゆっくりとお湯を注ぐ。

一杯目は苦いからと自分が飲み、

一番美味しい二杯目をわたしにさしだす。

その後、一杯ずつ交代しながら

ゆっくりと深呼吸して

銀製のストローで飲んでいると

自然とこころが落ち着く。

f0101868_16425088.jpg


NYに戻ってきてからも

この苦いマテ茶を飲むたびに思い出す

アルゼンチンの歴史やタンゴの事実を。


冷静に語るアルゼンチン人の心に秘めた炎を。

アルゼンチン旅 ~終~
[PR]
by rieyano | 2006-10-22 17:47

まっしろな薔薇


ブエノスアイレスで1週間に及ぶ

World Tango Festival(別名:タンゴ合宿)に参加した


300人にも及ぶ参加者の殆どは、北米やヨーロッパ各国から

タンゴを追っかけてやってきた 外国人


それにしても、みんなの年齢層が高すぎる

一緒に過ごしていたら、わたしも老いてしまいそうだ


わたしの倍も生きているおじいちゃんの腕は

ぶるぶると震えているのに、なんてパワフルな握力なのだろうか


今まで世代ギャップは意識してこなかったが

自然と、フェスティバルで巨匠たちのダンスアシスタントをしている

地元のこたちが集まってくる

彼らも唯一同年代のわたしをかぎつけてやってくる


毎日、彼らとレッスンで一緒に踊り、

毎晩、ミロンガでは一緒のテーブルに座っているうちに、

私のつたないスペイン語にも馴れ馴れしいトーンが生まれ

ダンスフロアでは型やぶりなタンゴを踊り遊んだ


鍛えられたバレエダンサーの身体つきと

美しい顔のりんかくを縁取るあごひげが目立つ少年Leandroは

紙ナプキンで作った薔薇をプレゼントしてくれた
f0101868_1118669.jpg


わたしもお返しに、ちらしで作った風船をあげた
f0101868_11185924.jpg


ブエノスアイレスを出発する前夜は

今度のはくしゅくしゅにしちゃだめだよ、と

ぴんと張った紙ナプキンでつくった

まっしろな薔薇をこっそりとプレゼントしてくれた

そして、最後のタンゴを一緒におどった

f0101868_11194896.jpg


ちゃんと太陽光にあてているよ

この薔薇は枯らさずに、NYまで大切に持ってかえるよ

輝かせてくれて ありがとう
[PR]
by rieyano | 2006-10-19 11:40

タンゴ巨匠のひとこと


「タンゴを踊ることは、

歩くことをたのしむこと。



あるくことが出来なければ、

タンゴは踊れない。」



街を歩いていると、

この巨匠のひとことが身体の筋肉に鳴り響く


腹の筋肉が しっかりと地面をとらえている

ゆっくりと上げた足のかかとからつま先まで気持ちが届き、

胸はといえば、青空に向かい主張している

そして 腕は首よりうしろへ うしろへ

まるで 身体ぜんたいが、各方面にひっぱられるようだ


頭がおかしくなったのか、

どこを歩いていても

頭の中までタンゴの音色が聞こえてくる

f0101868_11194335.jpg


いや、幻の音ではなく、

ほんとうに街から流れてくる

店内から、車のラジオから、

そして人々の口笛までもが。


あぁ、空を飛びたい

f0101868_11201523.jpg

f0101868_1125126.jpg


飛ぶように、自由にあるきたい

あるくように おどりたい

おどるように あるきたい

f0101868_11211593.jpg


つづく ~アルゼンチン編~
[PR]
by rieyano | 2006-10-18 11:27

タンゴ・タンゴ・タンゴ


f0101868_10302496.jpg

ブエノスアイレス。

なんの知識も情報もなく

身体が感覚的に好きだから続けてきた

アルゼンチンタンゴのルーツをたどるためにやってきた

f0101868_10191950.jpg


ブエノスアイレス。

f0101868_10403988.jpg


わたしは知り合いのいない街をさまよい歩いている

複雑に曲がっている木の枝たちのように

f0101868_10181815.jpg


にょきにょきと空気をきって歩く

ときに木陰を見つけては休み

f0101868_10225256.jpg


濃い目のカプチーノについてくる

おまけのチョコレートに心溶ける

f0101868_10394890.jpg

f0101868_10383459.jpg


こうやって

午前中は街を散策し、

午後は5時間に及ぶタンゴレッスンを受け、

f0101868_1049257.jpg


夕方に一眠りしてから、

毎晩、深夜から朝の4時までミロンガで踊り続ける

そんな日を6日連続で過ごしていると、

心もからだもタンゴ・タンゴ・タンゴ

f0101868_10593117.jpg


柔らかく赤いステーキだって、美味な赤いワインだって、

どうでもいい

f0101868_10252922.jpg


タンゴを踊りに来たのだから!

f0101868_1051245.jpg

f0101868_10514167.jpg
f0101868_10523081.jpg

(↑Palacio San Miguel)
f0101868_105426.jpg

(↑La Nacional)
f0101868_1055839.jpg

(↑La Bardosa)

アルゼンチン編 ~続く~
[PR]
by rieyano | 2006-10-18 11:03

アルゼンチン男のウィンク


どこを歩いていても、 どこに座っていても、

ウィンクされる


それは、大げさなものでもシリアスなものでもなく、

さりげなく、したたかな動物的ウィンク。

まゆ毛も鼻、口もびくともせず、

表情豊かな目だけが意味深に動く。



する方はいいとして

された方の反応を教えて欲しいものだ



おじぎにはおじぎ。

握手には握手。

あいさつキスには逆キス。

ウィンクにもウィンク!?


その0.1秒のゲームに反応する

自分の顔が見てみたいものだ

顔の筋肉がみょうな動きをしているのだから。


相手によっては、右の口角だけ上がった笑顔や、

遠すぎる先を眺めるうそくさいポーカーフェイスが表れる。

いざとなった時のために(どんなとき?)

知り合ったタンゴ仲間のReneにこつを教えてもらう 


60度や90度のおじぎと同様、ウィンクにも角度やニュアンスがあるそうだが

Reneから右目、左目夫々のウィンクを伝授してもらい、

全方面対策が整った



早速、通り過ぎるバスの窓側席から候補のウィンクを受け、

左目45度からの初ウィンクを茶目っ気いっぱいに飛ばしてみた。


相手がにやっと笑った!


新しい表現を覚えた子供のごとく、

わたしも、心の中がにやっと笑っている。


つづく ~アルゼンチン編~
[PR]
by rieyano | 2006-10-16 07:32

アルゼンチンのBGM


f0101868_7049.jpg


アルゼンチンで生ぬるい春風に迎えられる

冬物の毛皮製品がセール中だ

衣替えしきれていない町の人々は

タンクトップの上に分厚すぎるコートを着ている

f0101868_705187.jpg


ブラジルで雨との生活が続いたせいか

久しぶりに浴びる太陽光に

驚いた肌が一皮むけそうだ

f0101868_714319.jpg


ふと、道から人の姿が消える

街角のカフェの外から

真剣な眼差しでガラス越しに中を見ている人だかり

サッカーの試合が始まったようだ。

f0101868_742332.jpg


人々はときに、いっせいに席から立ち上がり、

隣の他人と同じタイミングでわめく、なげく、ほえる。


小さな小さな画面を、

大のおとなたちがむきになって囲む。


そして、道に響くサッカー色の歓声は、街のBGMと化したタンゴの音色と重なる

f0101868_76638.jpg


そうだ、タンゴを追いかけて、

わたしはブエノスアイレスまでやってきたのだ!

f0101868_77734.jpg

つづく
[PR]
by rieyano | 2006-10-16 07:08

ブラジルで砂糖漬け


ブラジルで毎朝、

すいかジュース、パパイヤジュース、

マンゴジュース&パイナップルジュースを飲み、

毎晩、ピークに達しているアルコール度を砂糖とライムで調和した

カイピリーニャを飲んでいるうちに、


わたしはべっとり砂糖漬けになってしまった。


舌の上にぶつぶつぶつ

のどを通る ざらざらざ

甘ったるく にぶる感覚

f0101868_2220010.jpg


赤いステーキと赤ワインの国アルゼンチンでは

タンゴを踊り、甘い汗を洗い流そう

ビバタンゴ!!

----------------------------------

(↓サンパウロでの会議で知り合った地元のひとたち)
f0101868_2221228.jpg

f0101868_22223243.jpg

[PR]
by rieyano | 2006-10-11 22:32

ブラジルの熱帯雨林で暮らす



金曜の夕方、仕事を終えた足でブラジルへ。


サンパウロで乗り継ぎ、到着したクリティバ空港より

ジャングル道を4時間走りつづけた車は

月明かりの下、どろ色に照らされる。


辿り着いた熱帯雨林の中心で、週末を過ごす。

f0101868_2145196.jpg


f0101868_2146242.jpg


ユネスコに認定されたここSalto Morato Nature Reserveは

環境団体、企業基金、そしてブラジルの人たちによって

守り続けられる生態系の宝庫

f0101868_21101253.jpg


f0101868_21104152.jpg


はじめて履くTimberlandのブーツがみょうに足になじむ。

トレールに残した私のあしあとは

止まない雨に打たれるうちに、

あとかた無くなる。

f0101868_21113987.jpg


昨年からこの森の中で暮らし始めた緑目のPauloは

遠くでかかるエンジンの音も、私には聞こえない飛行機の音も、

木々の間に隠れている山猫の足音も聞こえる。

隣の部屋の夫婦ゲンカも、窓の外のうわさ話も聞こえてしまうから

もう街では暮らせない、と。

f0101868_21474836.jpg

f0101868_21483010.jpg

f0101868_21491364.jpg


早朝のbird watching中、うしろから鳥の鳴き声がする

振り返ったら、物静かなFabioが鳥に向かって口笛を吹いている。


自然をこよなく愛する2人は、川を渡るために引かれた2本のロープを

スキップしながら渡っていく

f0101868_21142278.jpg


にぶいターザンのごとく、かに歩きするわたしに

水溜りの中から鹿のあしあとを見つけ出してくれる。


そして、魔法のフィグの木へと、案内してくれる。

f0101868_21495962.jpg


それは、愛情の強い、欲張りな木

自分を育ててくれる木の周りに育ち、

すくすくと育つ根っこは、育ての親を抱きしめる。

そして、たっぷりの愛情と栄養を受けたフィグの木は、

親の木のトランクから離れまいと、

次第にその木を完全にかこみ、

自分のものにしてしまう。

f0101868_21503722.jpg


なんて残酷でうつくしい光景だろう

自然界にも、無条件に存在する

愛と欲


豪雨の中での6時間のハイキングで疲れ果てた足は

Morato滝の前で立ちすくむ

f0101868_21512730.jpg


雨降る熱帯雨林で浴びる水しぶきは一際つめたく、

見上げた素顔が洗われる


しぜんと、雨が好きになる。



f0101868_21521420.jpg

(↑消えないあしあと)
[PR]
by rieyano | 2006-10-10 21:21


2005.10 - 2007.04
以前の記事
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧