大雪の後の土曜日は
緑色の服をまとった陽気な人たちが 街を支配する
St. Patricks Day
こんなアイリッシュな日に
インディアン料理でお祝い
インディアンアメリカンなSheilaがエチケット教師
NoNO!と
スプーンもフォークもさわらず
右手だけしか 使わせてくれない
「ヨーグルトソースとお米でべとべとのカレー風味な指は
ペロリとなめてはいけないのよ!」と
ぺろぺろ指をなめていたギリシャ人のGeorgeが
エチケット話で仕返し
「タクシーに乗るときは レディースファーストではいけないんだよ」
「女性が乗った瞬間 車が走り逃げる可能性があるから」と
得意気に話しながら ささっとタクシーに乗る彼
私をおいて 走り逃げられたらどうしようと思いながら
ささっとタクシーに乗るわたし
行き先は アイリッシュアメリカンなJesseのホームパーティー
念願のDJコーナーを設けた彼の新しいソーホーアパートで
交代しながらの ワンナイトスピン
お酒がききすぎた 真っ赤なフルーツポンチよりも
彼のアルゼンチン人のルームメイトの方が派手色
お酒と音楽と人を楽しむシンプルな一夜
笑い声と会話と雑音が ごっちゃまぜに頭に響く
ニューヨークという ごっちゃまぜな街での
出会いと 別れを
感じずにはいられない複雑な一夜
今はまだ 別れを惜しんで 悲しくなるよりも
出会いを喜び 陽気な気分でいたいから
もう少しだけ ごっちゃまぜな居心地の良さにひたるから