感謝祭の連休を使い、
自然観光立国 コスタリカへ
美白が命の日本人女性論から浮気し
太陽と直接向かい合ってみることとした
(25歳からはやめた方がいいよと言われたけれど)
黒く焼けたわたしの肌は 喜びのあまりに
浴びた夕日の光を そのまま水に反射させ
くろく くろく
あかるく 輝いている
天国に近い丘の上から見渡す森林と
沈む太陽
欧米人向けの自然観光ビジネスで成長を遂げたこの国では
みな 流暢な品のある英語を話す
観光ビジネスでお金を稼ぐために
小学生のころから学ぶのだと
自国の自然を守り続けることが
自分の生活を持続させ 家族を養うための手段であり
そして、自国を愛する身として 最大の使命でもある
そんなコスタリカンたちはみな 別れ際、
「PURA VIDA!」と叫び、大きく手をふってくれる。
「Live a full life!!」と、地元の人々に余裕のある笑顔で言われると
旅行客の誰もがふと 立ち止まり、 思うだろう。
自分はちゃんとフルでピュアな生き方をしているのだろうか、と。
自分は人生をおもいっきし生きているのだろうか、と。
考える。
いや、ないものねだりではなく
水しぶきの数だけ異なる人生、異なる出来事があるのだとしたら
思いっきし跳ね上がりたい 飛び散りたい
舞い上がりたい つかみたい 抱きつきたい
ふと、考えるだろう。
そんな思いにふけながら、 夫々の人生を歩み続けるのだろう
ひとくくりにされた 観光客たちにも夫々
地元や故郷、次の行き先があるのだから
ともだちにも わたしにも 行き先がある
そんな2人は
コスタリカでは ターザンと化し
熱帯雨林に育つ木々を 次から次へと うつり渡る
人生の行き先を考えるどころか
次の木に辿り着くことに 全精神をそそぐ
地元のターザンが導いてくれるその天空の道のりでは
運命の赤い糸 ではなく 命の結び綱に
守られている
空中で おそるおそる目を開けてみると
海と空の青色 木々の緑色
そして 自分の黒く焼けた肌色が
無限大となった視界を色彩どる
PURA VIDA!